【副業】株式投資で売買する方法
自分としては、そろそろ仕事漬けの毎日におさらばして、英会話の勉強をしたり、体を動かしたり、はたまた興味のある和菓子教室にも通いたいしと思い、一念発起して20年務めた仕事を辞めました。
そのとき800万円あまりの退職金が出ました。
今後はどこからも収入がなくなるわけだし、これを元手に、少しでも資産が増えればなと、株式投資に興味を持ちました。
とりあえず、どんなものかなと思って、インターネット証券に口座を開きました。
申し込みもネットで完結し、本人確認も自動車免許の画像をアップロードするだけです。
実に簡単に証券口座が開けたので、初心者向けの本を買い、株式は100株単位で売買されること、取引には手数料を取られることなどを知りました。
さらに、どのタイミングで株を買えばよいのか知るためには、ローソク足と呼ばれるチャートで、安い時期を見計らって買うこと。
そのチャートのうねりが高くなったところで売却することなど、テクニカルと呼ばれる分析が重要であることを知りました。
株は消費と同じく売る人と買う人がいて、初めて売買が成立するので、不人気な株だと、一日中売買が全くないものもあることも初めてわかりました。
株の情報はTwitterから得て利益が発生!
最初は街中、いたるところにあるファストフードの株を買いました。
なじみのあるものなら、株主優待で割引もあるし、中身も分かっているからいいと思ったのです。
日本には現在、3600あまりの企業が上場していますが、どの企業がこれから将来性があるのかなど、見当もつきません。
そこで、日ごろ使っているtwitterを見ていると、ある大阪の企業の名前が連呼されていることに気が付きました。
見ていると、一日で1万も2万も儲かる様子。
そんなにみんなが欲しいのなら、と自分も購入してみると、これが毎日うなぎのぼりに値段が上がっていくのです。
「あれ、このペースで毎日あがっていくなら、1か月で20万くらい楽に稼げちゃうんじゃない」と思ったわたしは、twitterで連呼される、ほかの銘柄もどんどん買っていきました。
それらも多くはプラスに推移していくので、株式投資は魔法のようなものだなと勘違いをしてしまいました。
なにしろ、当時の努力は、twitterで騒がれている会社をチェックすることと、その会社が一日のうち比較的安い時間に買い付ける、後は放置する、というだけの安直なものでした。
それでも少しずつ、毎日お金が増えていきます。
十字線とかたくり線とか、チャートの読み方を勉強するのも、新しい知識が増えて楽しくて、毎日少しずつ新たな銘柄に手を伸ばしていきました。
気が付けば、退職金をすべて投入していました。
株式投資でそんな大金は稼げない!プラスからマイナスへの転落!
そしてある程度まとまった含み益が出たら、その銘柄は利確して現金化していましたが、多くは株のまま、何も考える保有し続けました。
しかし、平和な日は長くは続きませんでした。
3か月が過ぎた頃でしょうか、ある朝、突然自分の保有銘柄を一覧にしたポートフォリオが、プラスである赤い色から、マイナスを表す緑色へ一気に変わったのです。
ダウの暴落と、それに伴う日経平均の暴落でした。
それまではその会社の将来性が買われて、どんどん右肩上がりに株価が上がるのだと信じていました。
自分は、全体のムードを決める、日経平均と個別銘柄との関連性も理解しないまま、twitterで話題に上った株をただ選んでは買う、いわゆる「イナゴ投資家」でしかなかったのです。
「イナゴ投資家」とは、twitterやニュースで話題になった銘柄に瞬間的に飛びつき、少しでも株価が崩れだすと、我れ先にと逃げ出す短期投資家のことです。
よく株式投資は、生き残れるのが1割、9割の人は損をする、と言われます。
でも、3か月間、資産を順調に増やすことが出来たのは、アベノミクスがもたらした運でしかなかったのです。
そもそも、インターネットが生まれる前の投資家は、新聞に掲載された株価を日々書き留め、値動きを見て、お目当ての株が安い日にその株を買い、高くなったら証券会社に電話をして、売却をするという息の長い投資をして企業を応援してきたものです。
しかし、いまではクリック一つで株価はチャートであらわされ、1日の値動き、1週間の値動き、月間、半年、年間、または10年間の値動きなどが、瞬時に目の前にグラフで現れるのです。
株に関する情報が、手軽に手に入るようになった反面、熟慮に熟慮を重ねて、株式投資をするというよりは、儲かりそうだ、という情報や欲望に突き動かされ、比較的簡単に株を買ってしまっている自分に気が付きました。
株式投資で稼ぐ為に「チャートの分析」や「利益を出す勉強」が必要
それからは、本当の意味でお目当ての株が安い時期を知るために、チャートの分析もしっかり学びました。
ニュースになりそうな「将来の業績向上につながる事業」に取り組んでいる企業を探すために、決算報告書や事業内容も読み込むようになりました。
また、時代のニーズに沿った業務を担っている企業や、国策に関わるプロジェクトを展開している企業は、いまは株価が沈んでいても、将来的に注目される可能性があるわけで、こういう企業もチェックするようになりました。
たとえば、国土強靭化やがん撲滅などは国策として展開することが決定していますから、これに強くコミットしている企業は将来性が豊かと言えます。
これらの情報に多くの投資家が注目する前に気が付き、株価が安いうちに購入して、ニュースになって株価があがったときには売り抜けること、これが株式投資の基本だとやっとわかりました。
つまり、自分が失敗した逆をすればいいのです。
ニュースでその企業の価値に気がつき、株価が上がると信じて「買いたい」イナゴに、先回りして安いときに購入していたその株を「売ってあげる」わけです。
株式投資で利益をあげるには、「安いときに買って、高くなったら売る」。
そのためには、膨大な決算報告書やこれからテーマになりそうなトピックの勉強、海外株式市場のトレンドなど、調べるものが山のようにあります。
株は1度に稼げる「夢」もあるが1度で「損」を生み出すリスクもある
twitterでは億トレの話題も出てきますが、決して楽な副業ではありません。
一瞬にして大金を失うリスクも高いです。
ただ、時間をかけて、情報を集め、「今なら買いのタイミング」と信じられる根拠を持つ会社を見つけだせれば、利益をあげられる可能性は格段にあがります。
株式投資で資産を増やしたい人には、きちんと勉強を一通りした後で取り組むことをすすめます。
まだ損失が全部取り返せてはいませんが、今年に入ってからは暴落して価格の安い日にのみ買い付けることを徹底していますので、着実に利益は増えています。
勉強しただけ帰ってきます。
だから、日本の将来像や社会情勢に常に目を配り、長い時間をかけて知識をつみあげる。
その覚悟があれば、試してみる価値はある副業だとわたしは思います。